今回は弊社社長 森 賢一 の不動産業界での軌跡を伺いました。
第二部は独立編を書いていきます。

インタビュアー:営業成績トップを取ったこともあって会社に貢献していたと思うのですが、独立を決めた時に会社から引き止められたりしなかったのでしょうか?
森社長:それはありました。ただ私が辞めるといった時は、会長自らが出てきて「森が今回辞めることになったのだが、他に辞める人はいないか?」と私が所属していた部に問いかけていたことを覚えています。どうやら会長は私が辞めることを皮切りに部の再編成を考えていたみたいです。
インタビュアー:それほど影響力のある存在だったということなんですね。
森社長:売上も上げていたし生意気なこともたくさんしていたので影響力は大きかったと自覚しています。その後、札幌オーナーズ設立を決めました。
インタビュアー:会社を立ち上げるというとたくさんのお金がかかる印象で当時は借金もあったと思うのですが、実際はどれくらいかかったのでしょうか?
森社長:まず部屋は私が所有していた物件の一室だったので家賃は一切かかりません。そして机等の備品類は全て前の職場から貰ってきました。もちろん盗むように貰ったのではなく快く貰ってきました。ここで問題になってくるのが大手不動産会社の森なのか、森がいる大手不動産会社なのかってことです。
インタビュアー:大手不動産会社の森、森がいる大手不動産会社?
森社長:サラリーマンが独立した時によくある話ですが、会社員時代に他の会社員や他人が自分に対して信頼してくれているのではなく、その人の肩書である会社や組織に対してであるという話です。私も独立した時に痛感しました。大手不動産会社にいる森だから付き合いがあったというのが自分の体感では6割程いたと思います。ただ自分でも考えましたが、私は会社員時代の時に頑張った甲斐があって快く見送ってもらったと思っていますし、独立後も私との付き合いを継続してくれた方がたくさんいました。机などの備品も貰いましたし、引っ越すためのトラックまで貸してもらって結果的に1円もかけずに独立しました。
インタビュアー:1円もかけずに独立するなんて可能なんですね。
森社長:そこも確かに重要ですが、最も大事なことは前職でどれだけ信頼されるかですね。最近は転職を推奨するような風潮や果ては退職代行サービスなど前の職場の関係性を疎かにするような流れがあると思います。もちろん終身雇用制度の希薄化や会社の働く環境が最悪などの背景があるとはいえ前の職場での関係性を蔑ろにしていいとは私は思えません。
自分が会社員時代にやってきたことは間違っていなかったということが独立した時点ではわからなかったのですが少しづつではあるが結果としてわかりました。設立は借金返済からのスタートをしまして、肝心の事業はやはりバブル崩壊も相まって創業からは苦労しました。