弊社社長 森 賢一 の不動産業界での軌跡を伺いました。
第六部は札幌オーナーズが目指す未来を書いていきます。
インタビュアー:家族との時間を優先できることが良い会社の要素のひとつとして説明していましたが、他にも良い会社にするために必要な要素はなんだとお考えですか?
森社長:そうですね。会社が螺旋(らせん)のように成長できることが必要だと思います。螺旋のように成長するためには安定した給料と社員の成長が必須。安定した給料は前回の歩合制廃止の回でお話したので割愛します。2つ目の社員の成長ですが、ではどうしたら社員の成長を促せるかという話題になるとよく出てくるのが2:6:2の法則ですね。
インタビュアー:2:6:2の法則とはいったいどんな法則でしょうか?
森社長:2:6:2の法則というのは組織は「成果を出す2割」、「平均的な結果を出す6割」、「貢献度が低い2割」という3つのグループに分かれるという考え方です。他の名称として働きバチ、働きアリの理論とも呼ばれています。これだけ聞くと、貢献度の低い2割を排除すれば組織のパフォーマンスが上がるのではないか?と思われるのですがそうではないです。残った「成果を出す2割」と「平均的な結果を出す6割」の中でも2:6:2の層に分かれることになります。つまり組織の規模や各個人の能力に大きく差がついていても2:6:2に分かれることになります。
ただし、「成果を出す2割」が常に偉いのか?と言われると、そうではないと私は思います。弊社も社員がまだ少なかった時は1人で募集、入居、管理、退去全ての工程を行っていましたが、分業制となりそれぞれの社員がそれぞれの得意な能力を活かして工程を分担する事により円滑に管理業務を行えるようになりました。そういう意味では2:6:2の法則があろうと全社員1人1人が札幌オーナーズにとって必要な存在なのです。
インタビュアー:そういった考えがあるために安定を実現できるのですね。
森社長:会社の安定、言い換えれば安定した給料は社員に落ち着いて仕事ができる環境を提供することができます。ただ勘違いしないで欲しいのは、会社が安定しているからといって現状に甘えていいわけではないということです。会社に勤めていると忘れてしまうかもしれませんが、社会は利益を求めた戦いです。安定を求めるならば常に自分も社会に合わせて変わり続けなければ社会から取り残されてしまいます。
取り残されないためには、会社の売上安定も大事ですが、社員の成長も欠かせません。そこには「成果を出す2割」、「平均的な結果を出す6割」、「貢献度が低い2割」という考え方も関係ありません。「成果を出す2割」が成長すれば「もっと成果を出す2割」、「平均的な結果を出す6割」が成長すれば「成果を出す6割」、「貢献度が低い2割」が成長すれば「平均的な結果を出す2割」というふうに会社全体の生産性を底上げできると信じています。
螺旋のような成長を実現するためには、社員の成長と安定した給料が必要不可欠です。社員の成長が会社の売上向上に繋がりますし、安定した給料により社員は充実した生活を送れます。この二つの要素が交互することによって螺旋のようにゆっくりと確実に会社が、そしてそこで働く社員が成長していくのだと信じています。